いこのひびつれづれ。

好きなことを好きな時に書きたいだけ。

武士白虎

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いつか白き虎となり、狼よりも遥か高く……
 
10月3日に、梅田芸術劇場で上演された「武士白虎~もののふ白き虎~」の大阪公演を見に行ってきました。
飯盛山で自決した白虎隊士中二番隊の青春物語です。
そう、青春してた。
仲間と楽しく莫迦騒ぎして、憧れの人に認めてもらいたくてもがいて、国のために戦って、仲間のために戦って、そして潔く散っていった少年たちの物語です。

主役は、白虎隊士中二番隊で自決したメンバーの中で唯一生き残ってしまった飯沼貞吉
そして、もう1人、キーマンが斎藤一
明治になってから再会した2人が、当時の会津の話を酒を片手に繰り広げます。
忘れられない、あの頃の話を。
そして、貞吉に伝えなければいけない話を。

史実に忠実に描いたものではなく、そういう意味ではツッコミどころの多い話ではありましたが(その時、彼は洋装じゃないよねとか、そもそも会津まで行ってないよねとか、時系列バラバラな部分もあるので、その辺を突っ込みだしたらキリがない)それを差っ引いても余りある、とても魅力的で、かっこよくて、そして泣ける作品でした。
後半、ハンカチ手放せませんでしたもの。
帰る頃にはハンカチぐっしょりでしたよ、どうしてくれよう。

以下、思ったことをつらつら箇条書きにて。

・冒頭の挿入歌に載せての殺陣がかっこいい。斎藤さんの「よう弱虫ども。酒の飲み方教えてやる」から入るこの殺陣が死ぬほどかっこいい! 白虎隊にプラスして、新選組の土方さんと斎藤さんも登場。洋装で右手に刀、左手に銃で、斬っては撃つ、斬っては撃つ土方さんがかっこよすぎて、冒頭から涙。


会津で「土方教」が成立。土方さんが伝説の人というか、もう神として崇められているような状況に爆笑。白虎隊の皆にしても、会津のお偉いさんにしても、皆、土方さんのこと好きすぎる。どういうことなの。私か! 土方さんに酒を勧められた白虎隊の皆様のコメディシーンは最高に笑えました。最後のコメディ場面でもあったので余計に。

この台詞、土方さんの劇中での名台詞です。

会津時代の斎藤さんの服装が、岡っ引きにしか見えなかった件。ごめんよ、斎藤さん。あれはあれでかっこよかったですが。何気に左利き仕様でした。時折二刀流になり、槍まで使ってたのは驚きましたが。斎藤さん万能すぎ。

・貞吉と斎藤さんが過去を振り返りながら思い出話をする設定なので、(確か)飯盛山の話までは2人は常に舞台上の何処かにいて(本人の出番や台詞がなくてもいる)、当時の様子を見ている仕様。常に徳利とお猪口を手放さない斎藤さんマジ酒豪。

・殺陣のシーンも非常に多数盛り込まれて迫力あったけど、コメディ部分も多数盛り込まれていて、それがちょっと意外だった。それがまたいい味出していましたし、キャラの掘り下げに一役買っていてGOOD。特に容保様と頼母様、好き勝手し過ぎ。かなり豪胆な容保様でした。惚れてまうやろ。

・特に笑ったコメディシーンを抜粋。
蟄居を言い渡される頼母様のそれまでのシーン
だから、頼母様好き勝手し過ぎだろうという。容保様に最後「蟄居な」と諭されるところ笑えました。
田儀三郎が幼馴染みと夜に逢引きしているのを出歯亀る隊士たち
動きも幼馴染みの「ぎーちゃん」発言に驚く様も最高に笑えました。シリアスシーンの筈なのに。
酒を飲みに来いと土方さんから言われて馳せ参じた隊士たちのその後
前述したけど、皆土方さん好きすぎておかしい。
近藤さん好きを公言して憚らない土方さんと池上新太郎のやり取り
で、あなたたちは、どんだけ近藤さん好きやねんという。

・逆に斎藤さんの土方さんディスっぷりがなかなか。彼は土方さんが好きなのか嫌いなのか。陰湿男言いまくりだけど、気に入らねえとか言ってたけど、一方で認めてほしいところもあったげだし。

飯盛山の自決シーンが改変されていて、1番最初に自決したとされる石田和助は、仲間を庇ってガトリング砲に撃たれて最初に戦死(土方さんも会津のお偉い方も認める立派な最期だったし、彼の死がまた物語のいいターニングポイントになっている)というように、必ず全員揃っての自決とはなっていない。他のメンバーも戦って、戦って、必ず見せ場があって、それでもやっぱり傷ついて、それぞれ今までの物語で掘り下げてきたキャラのイメージに合った最期を迎えていくのが、もうとにかく泣けました。ある者は自決、ある者は愛する人の躯を前に自決(そして、死後で結ばれる)ある者は立派に戦って戦死。でも、1人1人確実に欠けていく様はもう号泣もので、途中嗚咽が漏れました。私の口から。この描き方はいい意味での歴史の改変でした。

・白虎隊士中二番隊の生き残りである庄田保鉄は、和助とはまた別のキーマンに。彼は史実通り生き残りますが…詳しくは言うまい。彼の苦悩もまた見どころです。彼の立ち位置も史実の大胆改変。

・その後、貞吉と斎藤さんの思い出語りが終わった後に(予想できてはいたけれど)かつての仲間たちが舞台上に現れて、前半部分の名場面を再現するシーンで、完全にこちらの涙腺の堤防が大決壊。亡くなった仲間たちの中に、自然と入る明治の貞吉。皆で声を合わせて読み上げる十の掟。もうどんだけ泣かせるんだよという演出でした。観客席の嗚咽が全然鳴りやまなかったのが凄い。

他にも書きたいことはいろいろあるけれど、取り敢えずこんなところにしておきます。
きりがない。

舞台はよく見に行きますが、大抵原作のある作品ばかりで、今回のような完全オリジナルの作品の舞台を見るのは初めてでしたが、もう大満足の舞台でした。
上演時間が限られた舞台で(前半1時間、後半1時間半程度)彼ら1人1人をあそこまで丁寧に描き、彼らの青春を大切に表現し、かっこよく散らせるというのは、なかなか難しかったと思いますが、それを本当にきっちり描き切っていて素晴らしかったです。
周囲で泣いてない人いないよというくらいの泣きっぷりでしたから、観客の。
ここまで泣かせる舞台って、そうないよ、多分。

白虎隊が好きな人も、よく知らない人でも、感動できる作品だと思います。
そして、仲間の大切さ、青春の尊さがよく分かる作品でもあると思います。
是非見てほしいですね。
殺陣の迫力も本当に凄いから。
1500手とか、公式が言っていた気がする。
マジか。


寧ろ超えてた。
それぞれ特徴あるというかキャラの性格が出ている殺陣で、そこも見物です。

挿入歌も素晴らしいのです。
こちらもオススメです。


特に「憧れの背中」はもう、聞く度に泣けます。
この記事書いている最中のBGMにしてますが(早速購入した)涙目で書いてるから、本気で。

…何か公式ツイート貼りすぎて、だんだん公式の回し者みたいになってきた。
とにかく!
本当に、いい舞台でした!!!
正直、ここまでとは思っていなかったので、いい意味で予想を裏切ってくれてよかったです。
史実に忠実でなくてはダメだ! という人以外なら、楽しめる筈。

と言う訳で、DVD発売あります。
即行、会場で予約を入れたのは言うまでもない。
来年2月発売なんで、それまで挿入歌聞きながら、またひっそりと涙します。

あー、また会津行きたいなあ。
会津新選組サミットした年に行ったんですが、時間の都合で日新館には行けなかったからなあ。
また季節のいい時期に行きたいものです。
できれば、9月に。
会津戦争が終わった9月に。

会津貯金始めるか…(現在は函館貯金中)